
○総合司会
それでは、これから日程の第1日の「アートマネージメント概論」の講演をいただくことにしております。
まず、講師の先生をご紹介申し上げます。原子修先生は、現在、札幌大学の教授をなされておりますが、先生は芸術文化部門で幅広く活躍されており、北海道詩人賞、北海道芸術新賞、北海道文化奨励賞、札幌市民芸術賞などのほか、平成7年には日本詩人クラブ賞を受賞されております。
それでは、原子先生には「アートマネージメント概論」についてご講演をいただきます。原子先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○原子
ただいまご紹介いただきました原子でございます。
私の場合は、原子というのは、これまた1つの文化資源でございまして、青森県には割と多い地名からきているのでございまして、北海道にも実はいくつかあり、この間、天塩川をいろいろと調べておりましたら、幌延町に原子の沢川という川があるんですね。
もともとは縄文語の地名でパラ・コットなんですね。パラは広い、コットは谷で、広い谷なんです。現代語に訳しますと広谷でございますけれども。そんなわけで、縄文時代には日本列島至るところにパラ・コット、つまり両側が山や、丘陵で、真ん中が渓谷地帯になっていて、川が流れていて、何とはなしに魚もとれるし、穀物の採集、木の実の採集もできるとか、シカやイノシシの猟もできるとか、そういうような地名からきているわけでございます。
今回は東北・北海道の研修会でございますが、私の背負っております名字もまた東北・北海道にたくさんある地名からきているということで、自己紹介をさせていただきたいと思います。
先ほどご紹介いただきましたが、私は昼も夜も、私ならではの舞台芸術をつくり出そうと懸命に努力しているわけでございますが、これはつくる側といいましょうか、アーチストというふうに片仮名で言ってもいいんですけれども、創造する人、もっと砕けて言えば「創り人」と申しましょうか、新しく創造していくということの喜びと苦しみを背負いながらも、生涯取りつかれてやっている人というふうにまず言えるんじゃないかと思います。
地域を活性化し、おもしろくするのは3つのタイプの人がいるとよく言われております。“バカモノ”、気違いのように言われている人。それから“ワカモノ”、若い人、これは気持ちが若いという意味も含めてです。それから、“ヨソモノ”、意外に新鮮な目で地域の活性化をいろいろと刺激できる人。そういう3つのタイプの人が地域をおもしろくする
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